一昨年は10位、昨年は7位、そして2017年は一挙に3位へとランクアップしたのが「ミナミ」の玄関口「なんば」だ。市営地下鉄なんば駅は御堂筋線、四つ橋線、千日前線が接続するほか、南海電鉄の拠点なんば駅も隣接する。近隣の地下には近鉄線と阪神なんば線が相互直通運転を行う大阪難波駅、JR関西本線のJR難波駅も位置しており、大阪南部エリアの一大ターミナルでもある。
さらに、2017年5月には地下鉄「なにわ筋線」の計画が正式に発表された。これは「北梅田」駅からなにわ筋の地下を通り、「なんば」周辺で分離してJR線と南海線との直通運転を行うという地下鉄新線計画。「新大阪」と「梅田」、「なんば」、そして「関西空港」が直接結ばれることになり、各エリアからも大きな期待が寄せられている。完成は2031年春を目標としている。
最近では、「なんば」周辺では外国人観光客が急増している。大阪観光局によると2016年に大阪を訪れた外国人観光客数は約941万人。2013年から4年連続で過去最高を更新し、約263万人だった2013年との比較では、約3.5倍の増加。その多くはなんば周辺を訪ねていると思われ、多くの人々が集う活気ある街として注目度も高まっている。
外国人観光客の増加は、ホテルや商業施設のニーズをもたらし、駅の周辺では再開発が急ピッチで進められている。その結果、2017年1月1日時点の公示地価では全国・商業地での地価上昇率の上位5地点を大阪市内の調査ポイントが独占したほど。
例えば、外国人観光客向け免税店専門のショッピングモール「DOTON PLAZA 大阪」が2017年4月にオープン。南海なんば駅隣接の南海会館ビルでは建て替え工事が開始され、地上30階建ての「新南海会館ビル(仮称)」として2018年の完成を目指している。オフィスのほか、日本文化を発信するツーリストサロンやメディカルセンターなどが整備される計画だ。周辺では、大丸心斎橋店本館も2021年春の完成を目指して建て替え工事が進行中、旧「大阪新歌舞伎座」ビルも再開発によってホテルを建設中。大型複合施設「なんばパークス」は開業10周年を迎えて大規模にリニューアルされた。
JR難波駅周辺エリアでは、駅が地下化され地上には公園やオフィスビル、ホテルなどが完成したほか、URの賃貸マンションや民間の分譲タワーマンションも次々と誕生。なんばからの徒歩圏が一大居住エリアとして生まれ変わっている。住居増加にともなってスーパーなどの商業施設も建設され、生活利便性もアップした。
なんば駅の家賃相場について見ると、賃貸マンションでは1K・1DKで平均6万円、1LDK・2K・2DKは9万円、2LDK・3K・3DKは11.7万円。また、新築分譲マンションの購入価格は、1998万円~、中古マンションは1050万円~となっている。(SUUMO掲載情報より抜粋、2017年7月9日時点)
活気あふれる街で、都市生活を満喫したいのであれ「なんば」で叶えられそうだ。