昨年の1位から2位に後退した恵比寿。しかし、憧れの街としてのステータスはいまだ健在。グルメ、ショッピングともに質の高い店が数多くそろい、特に「食」は、日本を代表する三つ星レストランや、海外から上陸する話題の飲食店が点在し、常に最先端を走っている印象だ。
その発信地の一つとなっているのが、恵比寿ガーデンプレイス。2016年には、新たなスタイルのスタンド横丁「ブリックエンド」が誕生した。深夜まで食事とお酒が楽しめるコミュニケーションスペースには和食、カレー、ハンバーガー、さらにはスナックやバーと個性豊かな5軒が集結。おしゃれな大人の社交場としての、新たな横丁文化が生まれつつある。
その一方で、古くからのコミュニティが築かれているのも恵比寿の魅力だ。毎年秋には商店会主催のビール祭りや、盆踊りなどの催しがあり、地域交流の機会も充実している。恵比寿ガーデンプレイスでは毎週日曜にマルシェが開かれ、季節のイベントも豊富。夏の野外映画祭、秋のハロウィンと文化祭、冬のクリスマス……毎月のように何かしらの催しがあり、足を運ぶ楽しみがある。
住まいについて見ると、ワンルームマンションの家賃相場は9.3万円。1K・1DKで11.1万円、1LDK・2K・2DKで19.7万円と、都心でもトップクラスの高水準。持ち家も、新築マンションであれば8000万円前後が相場となる(SUUMO掲載情報より抜粋、2017年3月10日時点)。“恵比寿ブランド”を手に入れるハードルは、やはりそれなりに高いようだ。
おしゃれなイメージだけでなく、横丁や昔ながらのコミュニティといった街としての懐の深さを感じさせる恵比寿。住むほどに新たな魅力に気づく、そんな街なのかもしれない。