昨年に続き、7位にランクインした池袋。以前は繁華街のイメージが強かったが、ここ数年は「住みたい街」としても人気が定着しつつあるようだ。
駅前には「エチカ池袋」「エソラ池袋」「ルミネ池袋」「WACCA池袋」といった新しい商業施設が点在し、ファッションブランド、ライフスタイル雑貨、美容のショップが充実。20~40代の女性やカップルの心をつかんでいる。また、豊島区としてアートやカルチャーを発信することにも積極的で、その中核施設「あうるすぽっと」では、演劇やミュージカルの上演、舞台芸術にまつわるワークショップなども行われている。さらに、池袋を拠点にしたアートイベントや、「乙女ロード」を中心とした散歩マップの制作など、多様なカルチャーを街の魅力につなげている。
「木密地域不燃化10年プロジェクト」のマンション建設や、西武鉄道本社ビルの建て替えなど再開発も進む。また、2020年に向けて、豊島区旧庁舎跡地にオフィスビル、カンファレンスホール、シネマコンプレックスといった8つの劇場空間を設ける計画も。実現すれば、文化発信地としての池袋のカラーが、より色濃く強化されるだろう。
住宅の情報はというと、池袋駅の南東側に広がる「南池袋(2・3丁目)」、サンシャインシティ周辺の「東池袋(1~4丁目)」、池袋駅西側の「池袋(1~4丁目)」などに住宅街が点在している。家賃相場はワンルームマンションで7.1万円、1K・1DKで8.2万円。持ち家はファミリータイプの中古マンションだと3500万円から1億円近くまでと、かなり幅広い。新築の一戸建ては駅から徒歩20分圏内にまで広げれば4000万円程から物件は存在する。(SUUMO掲載情報より抜粋、2017年3月10日時点)
ちなみに、2015年は豊島区役所とマンションが一体化した複合施設「としまエコミューゼタウン」の完成を皮切りに2つの小学校が統合。同じ敷地内に中学校を建設するなど、教育環境の整備も進められた。こうした取り組みも、街の人気向上につながっているとみられる。
再開発と行政の取り組みにより「暮らしやすい街」として人気が高まる街。元より交通の利便性や買い物環境・レジャー施設の充実ぶりは折り紙付きだっただけに、今後も注目していきたい。